第20期
コラム第798号:「コンテンツ・モデレーションと媒介者の責任」
第798号は、小向 太郎 理事(中央大学 国際情報学部 教授) 題:「コンテンツ・モデレーションと媒介者の責任」 最近、コンテンツ・モデレーションという言葉を、よく聞くようになった。例えばデジタル大辞泉では、コンテンツ・モデレーションを、次のように説明している。 「インターネット上の不適切なコンテンツを監視し、必要があれば削除すること。主にソーシャルメディアや動画共有サービスに投稿された暴力・虐待・ポルノなどの画像・動画を対象とする」 日本では、コンテンツ・モデレーションのことを「投稿監視」と訳しているものも見かけることがある。これだと、プラットフォーム上の情報を監視して、なにか問題のあるコンテンツを見つけ次第すぐに削除しようとしているような印象を受ける。しかし、規制や管理ではなくモデレーション(緩和、軽減)という言葉が使われていることを考えると、本来はもう少し緩やかな概念だといってよいだろう。実態としても、不適切なコンテンツの根絶を目指すものとは考えられていない。
コラム第797号:「慶應義塾大学開催の第13回サイバーセキュリティ国際シンポジウム『多国間の産官学連携による国家安全保障、経済安全保障、社会保障』について」
第797号コラム:手塚 悟 理事 (慶應義塾大学 環境情報学部 教授) 題:「慶應義塾大学開催の第13回サイバーセキュリティ国際シンポジウム『多国間の産官学連携による国家安全保障、経済安全保障、社会保障』について」 慶應義塾大学は2015年8月に、全塾研究センターとして「サイバーセキュリティ研究センター」を設立しました。その記念行事として2016年2月に開催したサイバーセキュリティ国際シンポジウムを皮切りに、毎年シンポジウムを行ってきました。今年も10月に「慶應義塾大学サイバーセキュリティ研究センター行事『第13回サイバーセキュリティ国際シンポジウム』を開催しましたので、これについてご紹介します。
「法務・監査」分科会(第20期第3回)
2023年11月21日 「法務・監査」分科会分科会第20期
開催日時:2023年12月13日(水)19:00~21:00
題 目 :わが国のAI政策の動向
講 師 :工藤 郁子様(大阪大学 社会技術共創研究センター 招へい教員)
コラム第796号:「3層公開鍵暗号の提案 -真正性文化の基盤として」
第796号コラム:辻井 重男 理事(中央大学 研究開発機構 機構フェロー・機構教授) 題:「3層公開鍵暗号の提案 -真正性文化の基盤として」 小学校高学年時代に太平洋戦争を経験した者として、古典暗号(軍事外交暗号)についての関心も深いが、研究者として衝撃的だったのは1970年代後期の公開鍵暗号の発明である。暗号は秘匿手段だった暗号に対し、本人確認等の真正性保証という重要な役割が加わった。1990 年代、情報セキュリティの 重要性が叫ばれ始めた。 とは言ってもセキュリティに関する実感は薄く、セキュリティ=暗号だったので、暗号に関する社会的関心は低かった。しかしながら、また最近、偽情報が課題となっている環境の中で、真正性保証が不可欠になっている。
第20期(2023年度)「デジタル・フォレンジック優秀若手研究者」表彰
2023年11月13日 DF優秀若手研究者表彰第20期
最優秀賞:小西 葉子 様(高知大学 教育研究部 人文社会科学系 教育学部門 助教) 「国家の情報収集活動に関わる自動データ処理の法的課題」 優秀賞:長谷川 太一 様(東京電機大学大学院 工学研究科 情報通信工学専攻) 「Analyzing Metadata in PDF Files Published by Police Agencies in Japan」 優秀賞:木村 悠生 様(立命館大学 大学院情報理工学研究科 情報理工学専攻) 「Onion Service におけるServer Fingerprint の収集及び運用元特定可能性の検討」