第506号コラム「今こそサイバー攻撃の情報共有を進めよう!」
小山 覚 理事(NTTコミュニケーションズ株式会社 情報セキュリティ部 部長)
2018年平昌オリンピックは大いに盛り上がった。獲得したメダル数も凄いが、なにより頑張った選手たちに勇気をいただいた。
一方で、我々セキュリティ関係者にとっては、衝撃的な事件も起きた。報道によればオリンピック開会式直前に発生したサイバー攻撃の影響で、大会システムに影響が出たらしい。菅官房長官は2月22日の記者会見で「平昌冬季五輪を標的にしたサイバー攻撃が発生しているとの情報を得ている」とコメントしたうえで、「五輪後に韓国側に確認し、その教訓を2020年東京オリンピック・パラリンピックに生かしていきたい」と語った。
第503号コラム「医療訴訟における医療水準と医療の質」
和田 則仁 理事(慶應義塾大学 医学部 一般・消化器外科 講師)
裁判所の統計(http://www.courts.go.jp/saikosai/iinkai/izikankei/)によれば、医事関係訴訟事件の新受件数は近年微増傾向にあり、平成28年は878件でした。審理期間は短縮されつつありますが、全事件の平均期間が6.5か月であるのに比べ、24.7か月と長期間になっています。なお、他の類型では公害差止め(33.8か月)、建築瑕疵損害賠償(24.8か月)も長期に及ぶ訴訟となっています。医療裁判では、特に鑑定を要する裁判で審理期間が長くなっており、専門的な判断を要する医療訴訟ならではの事情があるようです。
