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第22回デジタル・フォレンジック・コミュニティ2025を12月8日(月)、9日(火)に開催いたします。

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開催趣旨

情報技術が急速に進化し、デジタル社会がますます深化する中、私たちは日々大量の情報に接しています。しかし、その情報が全て正確で信頼できるものとは限りません。特に、フェイクニュースやデジタル詐欺などの問題が社会的に大きな影響を及ぼし、私たちの生活やビジネス環境に不安をもたらしています。
本コミュニティでは、「ディジタル・フォレンジック」と「フェイク」をテーマに、専門家による最新の知見と事例を紹介しながら、デジタル時代における真実を見抜く力を養うための方法や対策について議論します。ディジタル・フォレンジックの技術がどのようにフェイク情報の検証や犯罪の解明に役立っているのか、そして私たち一人ひとりがフェイク情報に対してどのように対処すべきかについて深く理解する機会です。この講演を通じてデジタル社会の課題と向き合うための知識とスキルを身につけ、より安心・安全な情報環境を構築するための一助となることを目指します。
皆様のご参加をお待ちしております。


※今回の「デジタル・フォレンジック・コミュニティ2025」ではプログラム2日目はメイン会場講演の他に、サブ会場にて「[ストーンビートセキュリティ株式会社提供] 若手活動WG によるCTF」を開催します。
(定員:先着35名、要事前登録)
ただし、「若手活動WG によるCTF」に参加されますと、2日目は研究会2以外は参加できません。

開催日

2025年12月8日(月)、12月9日(火)

メイン会場

品川ザ・グランドホール(東京都港区)

参加費(税込)/定員

【会場参加(定員:250名)】

デジタル・フォレンジック研究会 会員 ・・・10,000円
一般 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20,000円
学生 (社会人学生を除く)・・・・・・・・・・ 5,000円

※請求書後払いに対応します。(官公庁のみ)
※交流会参加費 別途・・・・・・・・・・ ・・1,000円
(交流会のみのお申し込みはできません。)

主催

特定非営利活動法人デジタル・フォレンジック研究会
デジタル・フォレンジック・コミュニティ2025実行委員会 実行委員長 上原 哲太郎

後援(申請予定)

 

お申込み

申込締切:11月25日(火)*ただし、定員になり次第締め切ります。
お支払期限:11月27日(木)

プログラム詳細

<メイン会場:品川ザ・グランドホール>
【1日目】12月8日(月)

10:00~10:10
<開会挨拶>

上原 哲太郎
コミュニティ2025実行委員会 委員長、IDF会長
(立命館大学 情報理工学部 教授)


10:10~11:00
講演1
基調講演「オリジネーター・プロファイルの概要と現況」

鈴木 茂哉
慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任教授
オリジネータプロファイル技術研究組合 技術部会長

【講演概要】
偽誤情報対策はグローバルに喫緊な課題であり、様々な取り組みが進められている。オリジネーター・プロファイル技術研究組合では、デジタル署名技術の応用とガバナンスの組合せにより、発信者についての手がかりを第三者によって検証済みな形提供するとともに、発信者から受信者へと届けられる情報を改竄検知可能とするフレームワークを開発し、国内メディアでの実用化を進めている。本講演では、本フレームワークの概要と現況について講演する。


11:10~12:00
講演2
「AIに関わるセキュリティ~社会的関心と技術実装~」

高橋 正和
株式会社Preferred Networks セキュリティアーキテクト, シニアアドバイザー
日本ネットワークセキュリティ協会 副会長、CISO支援WG リーダー

【講演概要】
LLMを中心としたAI関連技術について、様々な提言やガイドラインが公表され、法的な枠組みも出来つつあります。一方で、多くのガイドラインや規制等は、技術的な観点よりも社会実装を念頭に置いています。このため、このままでは実際に開発のプロセスに落とし込むことが出来ません。本講演では、ガイドライン等の主要な論点を俯瞰し、これに対する主要なAI提供企業の取組について取り上げます。


13:30~14:20
講演3
「我が国におけるデータ保護とデータ利活用のバランス等について」

手塚 悟
個人情報保護委員会委員長

【講演概要】
生成AIを含む新たな情報通信技術の発展により、個人データを含むデータの適正な利活用は、社会経済活動を支え、産業競争力や新たなイノベーションの源泉となることが期待されています。一方、個人データの適正な取扱いを実現することにより、個人の権利利益を保護し、社会や個人からの信頼に基づくデータの利活用を確保することが求められます。個人情報保護制度は、デジタル社会の健全な発展を支える基盤であり、その司令塔として常に個人情報の保護と利活用のバランスを考慮しつつ、各方面の幅広い意見を集約し、我が国の文化や社会制度に根差した個人情報保護法制(ジャパン・ウェイ)を創生していくことが、個人情報保護委員会の責務であると考えています。本講演では、個人情報保護法制の概要や制度的課題のほか、個人情報の安全・円滑な越境移転や、多国間及び地域間の枠組みにおける国際協力の取組、事業者等による個人情報の適正な取扱いを確保するための監視・監督の取組など、個人情報保護委員会における様々な取組等についてお話します。


14:20~14:35
協賛企業プレゼンテーション


14:50~16:50
研究会1
「生成AI時代のデジタル・フォレンジック領域における法律・技術・運用のクロスポイント」
生成AIがもたらす偽装・自動化の波の中で、フォレンジックの証拠性をどう確保し、迅速な現場運用と法令順守を両立するかを議論します。法律・技術・運用の交点に焦点を当て、ランサム対応やクラウド/OT・宇宙領域の実例を基に、検証可能性・説明責任・意思決定を強化する実務原則を提示します。
 (焦点(Law × Tech × Ops のクロスポイント))
 - 法律:証拠能力・真正性、プライバシー/越境移転、生成AI生成物の位置づけを運用要件へ落とし込みます。
 - 技術:偽装ログやディープフェイク対策、プロベナンス(署名・ハッシュ・ウォーターマーク)とクラウド横断の再現性を検討します。
 - 運用:初動から保全・解析・提示までのプレイブック、危機広報と経営判断のトリガ設計を具体化します。
 (期待される持ち帰り)
 - フォレンジックの最小実行セット(収集・保全・検証のチェックリスト)
 - 役割間のRACIと法務・CSIRT・事業の連携要点
 - 30日で現場に適用可能な改善To-Do(ログ信頼性の底上げ、検証手順の標準化 ほか)

座長:名和 利男
日本サイバーディフェンスなどに所属 / IDF理事

演題:「フェイクを武器化する脅威アクターの実像」
【概要】
生成AIと偽装技術を武器化する脅威アクターの作戦設計を分解し、どこがフェイク化しやすいかを実務の証拠性で見抜く要点を示します。攻撃者モデリング、ログ改ざん痕跡、クラウド横断の反証、現場運用と法的要件の接続を具体例で解説します。


【パネリスト】

東 宏充
株式会社ワープスペース 代表取締役CEO
一般社団法人 Japan Space ISAC 理事

斉藤 宗一郎
NTTセキュリティ・ジャパン株式会社 CISOアドバイザー/営業本部長

山岡 裕明
八雲法律事務所


17:15~19:00
交流会 (ホワイエ)


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<メイン会場:品川ザ・グランドホール>
【2日目】12月10日(火)

10:00~10:30
DF優秀若手研究者表彰式


10:40~10:55
若手活動WG紹介

廣澤 龍典
IDF「若手活動」WG 主査/IDF理事

【講演概要】
昨年度に新設された「若手活動WG」はIDFにおける若手のための活動場所です。本WGでは若手自らが運営を行い、実践的な業務外活動を通じて得られる経験からIDFにおける次世代の人材を育成することを狙っています。また、活動内容は理事会や事務局から指定されるのではなく、WGメンバーの興味や関心に基づき自由に設定し活動しています。本講演では、WGの具体的な活動内容をご紹介します。


11:00~11:50
講演4
「能動的サイバー防御の実現に向けた取組について」

木村 公彦
内閣官房国家サイバー統括室 統括官(総括・戦略担当)

【講演概要】
巧妙化・高度化するサイバー攻撃や国家を背景とした攻撃キャンペーンに対する懸念が急速に高まる中、サイバー空間の安全を確保し、我が国のサイバー安全保障分野での対応能力を欧米諸国と同等以上に向上させるため、今年5月、新たにサイバー対処能力強化法等が成立しました。本講演では、新法に基づく能動的サイバー防御の概要や今後のサイバーセキュリティ政策の展望についてご紹介します。


13:00~13:50
講演5
「分断する世界の、分断したインターネット ~2つのサイバーセキュリティの相克~」

小宮山 功一朗
一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター 国際部部長

【講演概要】
インシデント情報の共有、IoT機器の規制、脆弱性への対応などで国際協調が活発に行われている。それら取り組みは、世界全体のセキュリティを向上させるものと、特定の国々のセキュリティを向上させるものの、2つの異なる流れに大別される。2つの流れの衝突の事例を幾つかを紐解く。そして2つのサイバーセキュリティの向上のためには、サイバー空間を分割して、最適な管理の仕方を模索する必要があることを主張する。


14:00~15:00
協賛企業プレゼンテーション


15:20~17:20
研究会2
「刑事司法のIT化」
「情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」(いわゆる「刑事デジタル法」)の成立に伴い、逮捕状の請求・発付等をオンラインですることが可能となったり、調書等を電子データで作成することが可能となったりした。そこで、研究会の前半では、まず、小倉健太郎参事官(法務省刑事局刑事法制管理官室)より、刑事デジタル法の概要について解説をいただき、これらの手続の導入に伴う課題について、憲法(小西葉子専任講師・関西学院大学)、行政法(横田明美専任教授・明治大学)、刑事法(尾崎・筑波大学)の専門家がそれぞれの立場から検討を加える。後半では、乾直行弁護士(渥美坂井法律事務所・外国法共同事業)より、情報通信分野に関して様々な政策提言を行ってきた立場から示唆をいただいた上で、多角的な議論を行っていく。

座長:尾崎 愛美
筑波大学ビジネスサイエンス系 准教授 / IDF理事


【パネリスト】

乾 直行
渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 弁護士
【講演概要】
捜査資料の記録や保管については、無罪が確定した男性の指紋やDNA型、顔写真のデータについて抹消が命じられた事例(DNA型データ等抹消請求事件判決、名古屋高裁令和6年8月30日判決WestlawJapan文献番号2024WLJPCA08306001)等が存在する。今般の刑事デジタル法においては、捜査資料全般に関する記録や保管についての定めはないものの、今後の改正の方向性によっては、捜査資料全般についての規定が設けられる可能性もある。そこで、刑事司法のIT化の今後の方向性について、これまでの報告を踏まえつつ、情報通信分野に関して様々な政策提言を行ってきた立場から示唆を与えることとする。

小倉 健太郎
法務省刑事局刑事法制管理官室 参事官
演題:「刑事デジタル法の概要」
【講演概要】
令和7年5月、刑事デジタル法が成立した。同法は、刑事手続等において取り扱う書類について電磁的記録をもって作成・管理・発受することを可能にするための規定、刑事手続等において関係者が対面する形で行われる手続についてビデオリンク方式の一層の活用を可能にするための規定及び情報通信技術の進展等に伴う犯罪事象に適切に対処するための規定の整備を行うものである。本報告では、同法について概観する。

小西 葉子
関西大学 総合政策学部 専任講師
演題:「刑事デジタル法と憲法」
【講演概要】
刑事デジタル法の成立は、刑事手続にかかる個人の憲法上の権利保障との関係で、重大な意味を持つ。通信の秘密や適正手続の保障、公平で迅速な公開裁判の維持、令状主義、自己負罪拒否特権など、複数の争点に関する憲法論が、再検討を求められているのである。本報告では、刑事デジタル法に関する憲法上の争点を網羅的に抽出し、憲法学が論ずべき課題を明らかにする。

横田 明美
明治大学法学部 専任教授
演題:「刑事デジタル法の意義とその課題―行政法・情報法の視点から」
【講演概要】
刑事司法のIT化は、捜査資料の電子データでの記録や保管を可能とし、また、電磁的記録提供命令の創設は、情報法におけるこれまでのルールとは異なる点も多く、また、既存の行政過程における情報取扱いのルールにも再考を迫るものとなっています。行政情報法を研究する研究者の立場から、この改正が突きつける課題について紹介し、皆さんと議論したいと思っています。


17:20~17:30
<閉会挨拶>
上原 哲太郎コミュニティ2025実行委員会 委員長、IDF会長
(立命館大学 情報理工学部 教授)


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<サブ会場:品川インターシティ(B1)貸会議室4>
【2日目】12月10日(火)

[ ストーンビートセキュリティ株式会社提供 ]
若手活動WGによるCTF

(メイン会場と異なります)

品川インターシティ貸会議室
東京都 港区 港南2-15-4
アクセス:JR各線及び東海道・山陽新幹線「品川駅」より徒歩5分 / 京急「品川駅」より徒歩8分 /
京急「北品川駅」より徒歩10分

概要

デジタル・フォレンジックに関するCTFイベントを開催します。昨年度は内部不正(Windowsにおける証拠隠滅)の調査方法をご紹介する初心者向けハンズオントレーニングを開催しましたが、今回はCTF形式(レクチャ等無し)で、WindowsのみならずmacOSやLinuxに関するデジタル・フォレンジックの問題に取り組んでいただく「中級者向け」の内容としています。
業務でデジタル・フォレンジックに関わり始めた方や、ある程度の知識は身に着けたものの実務経験がなく実際に取得してきた知識を試してみたい方のご参加をお待ちしています。最もスコアが高い方には優勝賞品もご用意していますのでご期待ください。
なお、参加にあたっては自身のPCを会場にご持参いただきます。PCの管理者権限を所持しており、あらかじめ使い慣れた解析ツール等をインストールしておくことを推奨します。

募集定員

先着35名

プログラム

9:40~9:45 オープニング
9:45~10:00 スポンサープレゼンテーション
10:00~12:00 解答時間
12:00~13:00 昼食・休憩
13:00~14:30 解答時間
14:30~14:40 休憩
14:40~15:00 一部問題の解説
15:00~15:10 クロージング


<メイン会場 ホワイエ>
■製品展示コーナー
【1日目】12月8日(月)12:00~17:15
【2日目】12月9日(火)09:30~15:00

協賛企業各社のフォレンジック製品、セキュリティ製品の展示・説明を行います。


株式会社コンステラセキュリティジャパン