第537号コラム:IDF事務局員
題:「事務局便り」

平素より大変お世話になっております。IDF事務局でございます。
※山田 菜穂、長沢 紗希、押切 悠希、佐藤 瑠奈、鈴木 涼介

デジタル・フォレンジック研究会は今年で15年目を迎えることができました。今やTVや新聞でも取り上げられるなどデジタル・フォレンジックが広く普及してきていることを実感しております。これもひとえにIDF会員の皆様の日々のご参加、ご支援によるものであり、この場をお借りして心より感謝申し上げます。またIDF会員数は現時点(2018年10月25日現在)で個人314、団体67、賛助(個人)2、賛助(団体)1、学生6、特別会員(提携団体)5、省庁オブザーバー43(12省庁)とさらに規模を拡大してきております。

1.本コラムではIDF活動状況について、いくつかご紹介させて頂きます。

(1)IDF15周年記念表彰式及びシンポジウム
IDF15周年を記念致しまして、記念表彰式及びシンポジウムを8月21日(火)に開催致しました。2013年の10周年イベントに続いて、15周年という節目にもこのような表彰式を開催することが出来まして、大変意義深く感じております。また、事務局長の丸谷をサプライズで表彰して頂き、誠にありがとうございました。事務局員にとっても予想外の出来事で感激致しました。大変誇りに思うと共に、これから益々精進して参る所存でございます。そして表彰式後のシンポジウムも今後のIDF活動の方向やDFに関心のある方々に示唆を与えるものとなりました。

(2)第8回IDF講習会
9月に開催致しました第8回IDF講習会につきましては、お蔭様で200名以上の方々にご参加を賜り、大変盛況のうちに終えることができました。簡易トレーニングコースにおいては過去最多の9つのコースを開催するなど、昨年にも増して充実したコース内容となりました。ご受講頂きました皆様及びコースを開催頂きました講師の方、企業様に改めまして御礼申し上げます。また本講習会では初めての試みとして、資料データの事前配布やこれまで紙で行って参りましたアンケート調査のWEB化も実施させて頂きました。ご参加頂いた方々にはご不便もおかけしたかと存じますが、円滑な事務局運営のため様々な工夫を行っておりますので、皆様にご理解、ご協力賜れますと幸いでございます。

(3)第15回デジタル・フォレンジック・コミュニティ2018 in TOKYO
「デジタライゼーション×デジタル・フォレンジック」と題しまして、本年もコミュニティを12月10日(月)、11日(火)に開催致します。詳細につきましては第15期上期コラム冊子と合わせてコミュニティパンフレット(第2版)を皆様にお配りしておりますので、すでにお申込み頂いた方も多くいらっしゃるかと存じますが、ぜひご参加をご検討頂くと共に、職場や知己の方々をお誘い頂けますと幸いでございます。12月に皆様にお会いできることを楽しみにしております。

(4)DF新刊本
IDFでは、15周年を記念して2019年春季にDF新刊本の刊行を予定しております。本書は、デジタル・フォレンジックに詳しくない一般の方に「自分の仕事にどう関係するのか、どう使えるのか」という関心を持って読んで頂けるものとして、本研究会役員・会員による執筆を開始しております。分かり易く読みやすい内容とするためQ&A方式やコラム、トピックなども多く取り入れる予定でございます。来春の刊行を楽しみにして下さい。

2.続いては、新たにご入会頂いた方も多くいらっしゃいますので、WG活動につきまして簡単なご説明と活動状況をご紹介致します。

(1)「証拠保全GL」改訂WG
今期は「証拠保全GL〔第7版〕」を2018年7月に公開致しましたが、名和 利男 座長のもと、日々刻刻と変わりゆくサイバーセキュリティの現状をGLに反映すべく「証拠保全GL」の改訂を毎年行っております。そして第8版への改訂に向けたWGが11月より始動致します。すでに本GLは広く官公庁や企業の方々にもご活用頂いているとの声を頂いておりますが、今後もより多くの方にご活用頂けるようWGメンバーで検討を進めて参りますので、皆様におかれましても「証拠保全GL」に関するご意見等がございましたら事務局までご連絡下さいますようお願い致します。

(2)「医療」WG
「医療」WGでは、医療現場におけるDFの活用についての検討を行い、これまでもいくつかの提言をまとめ、成果物として公開して参りました。今期は「内閣府SIP2のAIホスピタル」をテーマに医療現場へのデジタル・フォレンジックの普及を目指して提言内容の議論を行っております。

(3)「DF普及状況調査」WG
第13期に始まりました「DF普及状況調査」WGでは、デジタル・フォレンジックの普及状況について定性的、定量的なデータの収集を目的とし、過去2回コミュニティの場でアンケートを行って参りました。昨年は新たにWEBアンケートを取り入れ、コミュニティ会場でリアルタイムに回答を共有するなどして、コミュニティプログラムの1つとしてお楽しみ頂けたかと存じます。本年のコミュニティ2018でも2度目のWEBアンケートを実施致します。今回のWEBアンケートから少しずつデジタル・フォレンジックの普及に関する経年変化が読み取れるのではないかと期待しておりますので、皆様もコミュニティにご参加頂いた際には、ぜひ「DF普及状況調査」アンケートへご協力頂けますと幸いでございます。またアンケート結果を踏まえた調査報告書はコミュニティ開催後にIDFのWEBサイトで公開する予定ですので、こちらもご覧下さい。

(4)「日本語処理解析性能評価」WG
「日本語処理解析性能評価」WGでは、デジタル・フォレンジックやeディスカバリの使用に供する検索・解析ソフトウェアに関し、日本語情報に対する処理・解析性能を客観的に評価することを目的に活動を行っており、前期に引き続き、今期も2製品の評価を実施致しました。また、経済産業省が2018年4月より実施している「情報セキュリティサービス審査基準登録制度」の「情報セキュリティサービス基準」にもIDFの「日本語処理性能評価を受検した製品を使用」との文言が記載されています。今後も継続的に「日本語処理解析性能評価」を実施して参りますので、ご興味を持たれた企業様におかれましては、ぜひIDF事務局までご連絡下さいませ。

(5)「法曹実務者」WG
本WGは、今期から設けられた「法曹実務者」分科会活動のうち、対外的な展開を図るために活動するWGで、日弁連や各地の弁護士会と連携して、弁護士を主対象とする法曹関係者へのDFの普及浸透を目指しております。既に日弁連の部会での講演や大阪弁護士会での研修講演等が実施または予定されております。

事務局便りは以上となります。尚、今後のIDF活動としては11月19日(月)に「法務・監査」・「医療」合同分科会を開催致します。その他イベントの開催及び詳細が決まり次第、会員の皆様へ逐次お知らせ致しますので、皆様の積極的なご参加をお待ち申し上げております。

また、皆様には未だお知らせ出来ませんが、その他にもいくつか企画等を進めております。より安心・安全な情報化社会のため、さらなるデジタル・フォレンジックの普及を目指して、IDFは今後も活動を広げていきたいと思いますので、より一層のご支援とご参加を賜りますようお願い致します。

【著作権は、IDF事務局に属します】