第52号コラム「法的問題解決のための総合的な証拠取扱手法としてデジタル・フォレンジックを考える」
第52号コラム:守本 正宏 理事(株式会社UBIC 代表取締役社長)
題:「法的問題解決のための総合的な証拠取扱手法としてデジタル・フォレンジックを考える」
研究会設立当初に比較してデジタル・フォレンジックについて関心のある方が非常に増えてきているのは事実ですが、同時にまだまだデジタル・フォレンジックを知らない方が多いのも事実です。これまでさまざまな方とお仕事の関係でお話しましたが、その際に強く感じることはデジタル・フォレンジックに関して自分たちと関係のないまるで異次元の世界の話であると思っている方が多いということです。あくまでも私の感想ですので客観性に乏しい点はご容赦いただきたいと思いますが、私の感じた事を前提にフォレンジックについて考察させていただきました。
デジタル・フォレンジックとは、IDFの定義ではインシデント・レスポンス(コンピュータやネットワーク等の資源及び環境の不正使用、サービス妨害行為、データの破壊、意図しない情報の開示等、並びにそれらへ至るための行為(事象)等への対応等を言う。)や法的紛争・訴訟に対し、電磁的記録の証拠保全及び調査・分析を行うとともに、電磁的記録の改ざん・毀損等についての分析・情報収集等を行う一連の科学的調査手法・技術を言います。ちなみにフォレンジックだけであれば、「科学捜査(の)」などの意味になります。さらに科学捜査とは、本来警察が行う犯罪捜査において、物理学・化学・工学・医学・薬学・生物学などの自然科学に加えて、心理学・社会学などの技術・知識を応用した捜査のことになります。簡単に言うと、科学技術を利用して行う犯罪捜査だともいえるのではないでしょうか。
