コラム第948号:「プロンプトフォレンジックと企業の文書管理規定」
第948号コラム:池上 成朝 幹事(株式会社FRONTEO/IDF 安全保障提言WG 幹事)
題:プロンプトフォレンジックと企業の文書管理規定
先日、久々に米国弁護士と日本企業を訪問する機会がありました。デジタルフォレンジックのテーマで日本企業を訪問すると、必ず文書管理の話題になるのですが、今回は「プロンプトの証拠をどう扱うべきか」とのトピックで議論が活発に進みました。
数年前から米国では、刑事事件においてプロンプトの情報を有効な証拠とし、有罪と確定する事案が多く報道されており、それが拡大し民事裁判でも証拠として採用されている事例が増加中であると弁護士から話されました。
そのため、これ迄のメール・チャットやオフィスファイルに加え、プロンプトも証拠開示要求される事案が増え、まず「出す、出さない」の議論が白熱するようです。
これまでのキーワードでのフォレンジックと比べて、よりカストディアンの意思がはっきり表現されるので当然だと思います。
コラム第947号:「AIとデジタルフォレンジックの関係に関する考察」
第947号コラム:佐々木 良一 理事(東京電機大学 名誉教授 兼 同大学サイバーセキュリティ研究所 客員教授)
題:AIとデジタルフォレンジックの関係に関する考察
1.はじめに
AIへの注目が増大してきており、IDFでもAIとセキュリティやデジタルフォレンジック(DF)に関連したコラムが多い。図1に示すように生成AIやAIエージェント、エージェンティックAI、フィジカルAIの様に新しいAIが誕生し、能力、自律性が増大する一方、リスクも増大しているからだろう。
AIとDFといっても多様な関係があり整理して議論しないと混乱を招きやすい。ここではAIとDFの関係を3つに整理することを提案するとともに、それぞれについて現状と必要な対応を示す。
