第90号コラム「サイバー犯罪手口からみたデジタル・フォレンジック」
第90号コラム:岩井 博樹 氏 (株式会社ラック、 コンピュータ・セキュリティ研究所、IDF団体会員)
題:「サイバー犯罪手口からみたデジタル・フォレンジック」
「サイバー犯罪の痕跡が見つからない!?」そんな事案が増加しています。その背景には、IT技術の進歩に伴う環境の変化や、サイバー犯罪手口の巧妙化など様々な要因が考えられます。近年では、組織的なサイバー犯罪も増加傾向にあり、その規模も徐々に拡大しています。サイバー犯罪の電子的な痕跡を発見し、法的な証拠性を明らかにすることがデジタル・フォレンジックの目的の1つです。しかし、最近のサイバー犯罪手口は巧妙化しており、電子的証拠の発見だけでも大変な労力を使うようになってきました。そろそろ、近年のサイバー犯罪手口に対抗するために、新たな調査手法を考えなければならない時期にきたのかもしれません。そこで、本稿では、筆者が興味深かった事案を取り上げ、現在のサイバー犯罪手口に対しての、デジタル・フォレンジック技術の有効性と今後の課題について考察します。
