第725号コラム:丸谷 俊博 理事・事務局長(IDF理事・事務局長)
題:「第12回IDF講習会、DF資格(基礎、実務者)認定試験及びコミュニティ2022等について」
今期第19期からの独立収支運営も4ケ月目に入りました。IDF事務局業務に当たる要員が前期第18期3月迄のメンバーからパート採用した要員に交代し、人数も減ったため会員等への対応においてレスポンスが遅れたり、対応にミスや漏れがあったりしたものがあると思いますが、分科会やワーキング開催、講習会やDF資格試験の開催情報と受講・受験受付をほぼ予定通り進めてくることができております。今後も何かとご不便をお掛けしたり、レスポンス等が遅くなったりすることもあるかと存じますがどうかパート要員が業務に習熟するまでご寛容頂きたくお願い致します。尚、各分科会やWGの運営は、各主査やWG座長が主導的に動いて頂いております。誠に有り難く感謝申し上げます。
さて、第19期のIDF活動は、コロナ禍も続いており、参会方式での分科会講演会やWGは実施できず、オンラインでの実施が多くなっておりますが、各分科会主査・幹事、WG座長のご尽力によりほぼ第19期活動計画の通りに実施することができております。一部、開催が計画より遅れているものも御座いますが会員各位におかれましては、逐次開催情報をお知らせして参りますのでその都度、ご参加をお願い致します。
※ワーキングは、第19期総会時に活動計画でお知らせ致しましたように「DF普及状況調査」分科会活動は今期休止となりますが、「医療」WG、「DF人材育成」WG、「証拠保全ガイドライン」改訂WG、「日本語処理解析評価」WG、「DF資格認定」WG等が活動を実施しております。
以下、既に受講、受験受付を開始しております9月の第12回「IDF講習会」及び9/10(土)に東京と京都で実施する第4回「DF基礎資格」認定試験、第1回「DF実務者資格」認定試験について概要をお知らせし、その後、企画具体化中の「デジタル・フォレンジック・コミュ時ティ2022」について予告説明を実施させて頂きます。
1 第12回「IDF講習会」(9/5(月)~9/16(金)、9/26月)、9/27(火)
第12回IDF講習会は、通常コース延べ13、簡易トレーニングコース延べ14で実施致します。<通常コース>は、9/8(木)と9/9(金)に実施され、IDF主催コース(A、B)とFRONTEO社実施コース(F、G)及びクオリティネット社実施コース(K、L)が【参会方式】で実施し、他の延べ7コース(4社:ディアイティ、ベイシス・テクノロジー、フォーカスシステムズ、AOSデータ)が【オンライン方式】での実施となります。
<通常コース>の【参会方式】会場は、[貸会議室<内海>東京都千代田区神田三崎町3-6-15 東京学院ビル 最寄り駅JR「水道橋」]となっておりますのでご注意下さい。
受講費は、従来と変わらず、1コース会員:3,000円、一般6,000円です。
尚、<通常コース>のそれぞれの内容は、各社が得意とするDF技術やツール等の最新情報を含む内容となっています。また、Mコースは、技術系講師と法制度系講師(裁判官)による初めての講習形態となります。
<通常コース>
①9/8(木)午前(09:30~12:30)
A:「政府機関が持つべき「Validated OSINT」の概説とワークフロー」 ※IDF主催コース:官公庁様限定
②9/8(木)午後(13:30~16:30)
D:「Autopsy を用いたデジタル・フォレンジックの実務」 ベイシス・テクノロジー(株)
F:「人工知能を活用した大量データレビュー手法」 (株)FRONTEO
H:「モバイル・フォレンジックツール”MOBILedit”を用いた保全手法の紹介」 (株)フォーカスシステムズ
I:「画像解析フォレンジックの動画復元の解説」 AOSデータ(株)
K:「Graykey及びAXIONを使ったスマートフォン解析」 クオリティネット(株)
③9/9(金)午前(09:30~12:30)
B:「政府機関が持つべき「Validated OSINT」の概説とワークフロー」 ※IDF主催コース:官公庁様限定
E:「Autopsyを用いたデジタル・フォレンジックの実務」 ベイシス・テクノロジー(株)
④9/9(金)午後(13:30~16:30)
C:「X-Ways Forensic」 (株)ディアイアイティ
G:「MSAB Officeを用いたモバイル・フォレンジックの基礎と製品紹介」 (株)FRONTEO
J:「モバイルフォレンジックの基礎習得」 AOSデータ(株)
L:「Graykey及びAXIONを使ったスマートフォン解析」 クオリティネット(株)
M:「ランサムウェア被害のデータ復旧と法的留意点」 アイフォレンセ日本データ復旧研究所(株)
<簡易トレーニング>コースは、9/5(月)~9/16(金)の間と実施企業の会場確保の関係から本来の開催期間から外れますが9/26(月)、9/27(火)に実施されます。実施方式は、【実施各社が準備した会場】または【オンライン】で実施されます。尚、実施会場及び受講費は、各社各コース毎に異なりますのでご注意下さい。尚、簡易トレーニングコースもそれぞれの内容は、各社が得意とするDF技術やツール等の最新情報を含む内容となっています。
<簡易トレーニング>
①K1:「これから始める証拠保全とフォレンジック」 (株)くまなんピーシーネット
9/6(火)10:00~17:00(昼休憩1時間)
②K2:「証拠の可視化と近年のアーキテクチャへの保全対応」 (株)くまなんピーシーネット
9/7(水)10:00~17:00(昼休憩1時間)
③S1:「Hack The Boxで学ぶペネトレーションテスト入門」 ストーンビートセキュリティ(株)
9/8(木)10:00~17:00(昼休憩1時間)
④S2:「必修メモリフォレンジック」 ストーンビートセキュリティ(株)
9/9(金)10:00~17:00(昼休憩1時間)
⑤AD:「ファイナルフォレンジック 基礎研修 1日コース」 AOSデータ(株)
9/9(金)09:30~16:30
⑥CI:「サイバー犯罪被害に正しく対応するために求められる知識・スキル・心得とは?」 (一社)サイバー犯罪捜査・調査ナレッジフォーラム(CIKF)
9/9(金)10:00~17:00(昼休憩1時間)
⑦IF:「ネットワークフォレンジック」 (株)インフォセック
9/16(金)10:00~17:30(昼休憩1時間)
⑧NJ:「Nuix Workstation フォレンジック実務者(基礎)」 Nuix Japan
9/16(金)09:30~17:30(昼休憩1時間)
⑨E1:「マルウェア解析基礎」 EY新日本有限責任監査法人
9/5(月)10:00~17:30(昼休憩1時間)
⑩E2:「ファイルシステム解析NTFS編」 EY新日本有限責任監査法人
9/5(月)10:00~17:30(昼休憩1時間)
⑪E3:「Windows Forensics 初動対応編」 EY新日本有限責任監査法人
9/8(木)10:00~17:30(昼休憩1時間)
⑫E4「Windows Forensics 解析編」 EY新日本有限責任監査法人
9/9(金)10:00~17:30(昼休憩1時間)
⑬E5:「Mac Forensics 保全編」 EY新日本有限責任監査法人
9/26(月)10:00~17:30(昼休憩1時間)
⑭E6:「Mac Forensics 解析編」 EY新日本有限責任監査法人
9/27(火)10:00~17:30(昼休憩1時間)
※第12回IDF講習会の詳細は、下記HP及びパンフレットをご覧下さい。
https://digitalforensic.jp/lecture12-2022/
【通常コースパンフレット】
https://digitalforensic.jp/wp-content/uploads/2022/05/tuzyo12.pdf
【簡易トレーニングパンフレット】
https://digitalforensic.jp/wp-content/uploads/2022/06/training12.pdf
2 第4回「DF基礎資格(CDFP-B)」認定試験(9/10(土)10:30~11:30 会場:東京、京都)
「DF基礎資格(CDFP-B)」認定試験は、毎期2回(9月、翌年2月)の実施となります。これまでの「CDFP-B」認定者数は、428名となっており、毎期増加しておりDFの基盤拡大を反映していると感じております。現在受付中の第4回「DF基礎資格(CDFP-B)」認定試験の締切は、8/31(水)です。会場は、東京(グランドヒル市ヶ谷2階「白樺」)と京都(キャンパスプラザ京都「第5、第6講習室」)の2箇所で、次回以降も東京と京都(または大阪)での実施を定着化させてゆきます。「DF基礎資格」は、教本としております『基礎から学ぶデジタル・フォレンジック』(日科技連出版社)の内容から出題され、受験者には、[解説講座ビデオ]の視聴環境の提供もされますので、これから益々常識的知識としても身に付けておくべきデジタル・フォレンジックの素養の確認の場としても是非受験下さい。
※第4回「DF基礎資格」認定試験の詳細は、下記HPをご覧下さい。
https://digitalforensic.jp/cdfp/license04/
3 第1回「DF実務者資格(CDFP-P)」認定試験(9/10(土)13:00~16:00 会場:東京、京都)
「DF実務者資格(CDFP-P)」認定試験は、2022年2月10日(土)に実施した模擬試験の結果を踏まえて「DF資格認定」WGにて本試験用の各種検討を経て第1回「DF実務者資格」認定試験のシラバスと問題作成、受験料、資格維持条件等が決まり、9/10(土)の実施が決まりました。尚、「DF実務者資格」認定試験を受験するためには、「DF基礎資格(CDFP-B)」を持っていることが受験条件となります。また、基礎資格試験と異なり教本等は無くシラバス(技術系、法律系)に示された試験範囲からの出題問題にご回答頂く試験形態となります。「DF実務者資格」は、現場でデジタル・フォレンジックを使われている方(実務者)の実力(実技の背景となる知識・経験)を判定し、資格を付与するものとなっており、合格のハードルも高くなっておりますが社会的評価を得ることができる資格とすることを目指しております。「DF実務者資格」は、今後、毎期1回(9月)の実施を予定しています。「DF基礎資格(CDFP-B)」をお持ちの方は、是非、挑戦して下さい。会場は、東京(グランドヒル市ヶ谷2階「白樺」)と京都(キャンパスプラザ京都「第6講習室」)の2箇所です。
※第1回「DF実務者資格」認定試験の詳細は、下記HPをご覧下さい。
https://digitalforensic.jp/cdfp/license-p01/
※「DF資格認定試験」シラバス CDFP-Pの【技術系シラバス】、【法律系シラバス】をご覧下さい。
https://digitalforensic.jp/cdfp-syllabus/
※「DF管理者資格(DFCP-M)」は、今期第19期(2022年度)の検討を経て来期第20期(2023年度)に試験を実施できるようWGにて検討を進めて参ります。また、「DF管理者資格(DFCP-M)」も毎期1回の試験実施となります。
4 デジタル・フォレンジック・コミュニティ2022
今回で19回目となる「デジタル・フォレンジック・コミュニティ2022」は、12/5(月)、12/6(火)に恒例会場のグランドヒル市ヶ谷「瑠璃」にて昨年と同様にコロナ対応を取り<会場参加>と<オンライン視聴参加>の併用で実施致します。現在、実行委員会にてプログラム編成中で、例年通り9月初旬に開催情報公開と参加受付を開始致します。尚、テーマは、「デジタル・フォレンジックにおける官民連携」とすることが決まりました。これは、国のDXを加速するための各種政策や組織改革が進んでおり、司法機関においても警察庁のサイバー警察局やサイバー特別捜査隊、最高検察庁の先端犯罪検察ユニット(JPEC)等、デジタル化に対応した機関の創設が進んでおり、これらの機関においては、民間において蓄積されたデジタル・フォレンジック(DF)のノウハウについての一層の官民連携が求められていることや今後、官におけるDFを通して得られた知見を社会に還元することも求められてくるはずとの判断から今回のテーマと致しました。現在、このテーマに即した国内外の講師候補への打診と調整を進めております。プログラムの編成は7月末迄に終える予定です。開催情報公開(9月初旬)を楽しみにお待ち下さい。
※コミュニティ2022のプログラム構成は、官民からの講演枠5つ(うち1つを海外講演とすることも調整しています)、「研究会1(技術系)」、「研究会2(法務系)」の他、「DF優秀若手研究者表彰式」、「協賛企業プレゼン(協賛4口以上)」で編成致します。
4 その他
(1)作成・公開が遅れている「証拠保全ガイドライン(第9版)」は、今期第19期中に公開致します。
(2)各分科会講演会開催案内は、各主査より連絡を受け、準備ができたものから逐次お知らせします。
(3)「日本語処理解析性能評価」は、第17期に整備を終えた新評価用データと新評価要領を用いた評価を先ず既に評価を終えて結果を公表している製品(後継製品を含む)に対して実施し、その後、新規に評価受検製品を受け付ける予定です。
(4)第19期第2回「医療」分科会WGを7/14(木)18時から実施致します。尚、新たに「医療」WGに参加されるメンバーを募集しております。新たに参加を希望される方は、メールにてIDF事務局( office@digitalforensic.jp )へ7/12(火)迄にお申し出下さい。
(5)IDF会員各位からの新規活動提案等が御座いましたらIDF事務局( office@digitalforensic.jp )へご提案下さい。IDF理事会にて検討させて頂きます。
長くなりましたが今期第19期の主要なIDF活動予定についてご説明致しました。尚、IDF事務局は、当面、丸谷とパート1名(渡邊)という体制で運営して参ります(8月末迄にもう1名のパートを補充したいと考えています)。レスポンス等ご不便をお掛けすることもあるかと存じますが、会員各位のご理解とご支援、そしてご参加を賜りながら、IDFの諸活動を続けて参りますので、宜しくお願い致します。
【著作権は、丸谷氏に属します】