コラム第867号:「IDFの第22期計画について」
第867号コラム:植草 祐則 理事(IDF事務局長、NTTデータ先端技術株式会社 セキュリティ&テクノロジーコンサルティング事業本部
サイバーセキュリティインテリジェンスセンター シニアスペシャリスト)
題「IDFの第22期計画について」
週末は好天の中で桜が咲き始め、いよいよ春らしくなってまいりました。一方、今年の花粉は早めに薬での対応を始めていたので症状は軽微なものの、やはりピークに向かって量が増えているのを体感し、身を以て春を感じている事務局長の植草でございます。
毎年この時期に来期計画を投稿しておりますが、今回のコラムでも簡単に第21期を振り返り、第22期の計画についてご説明したいと思います。
まず財政面では「周囲の変化を先取りして必要なものはより機動的に変化させるといった対応を進めて行きます。」と言う方針の下、第21期ではDF資格試験およびデジタル・フォレンジック・コミュニティ2024の品川への会場変更による受験者や参加者の利便性向上とコストの削減を行いました。
デジタル・フォレンジック・コミュニティ2024にご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。例年とは勝手が違って戸惑う事もあったかと思いますが、引き続き改善してまいりますので、次回も是非ご参加ください。
また、第14回IDF講習会では計画を大きく上回る受講申込を頂きました。こちらも厚く御礼申し上げます。
この他、Web/メール環境の移転やリニューアルを内製で実施することでの費用削減などもあり、計画よりも良好な収支となる見込みです。
また、長期的な視点で次の世代のIDFを牽引する人材育成や若手会員増加を考え、第21期より「若手活動WG」を立ち上げて積極的な活動支援を行いました。こちらにつきましては、講演会やハンズオントレーニング開催、コミュニティでの運営支援や講演実施などの活動実績を作るとともに、証拠保全ガイドラインの改訂作業にDF人材育成WGと連携して参加するなど、期待以上の成果を上げています。
このほか、第20期は少なかった外部へのコンテンツ公開も第21期では活発に行われ、
9月 :「DF安全保障に関する提言」について、Webサイト上へ公開
11月:ヘルスケア分科会より「『医療情報システムの契約における当事者間の役割分担等に関する確認表』の利用手引」の公開
3月 :技術分科会より「証拠保全ガイドライン第10版」を、DF人材育成分科会で検討を行ったクラウドフォレンジックの項目も含めて改訂し、公開というアウトプットを活動成果として公表しました。
そして、第22期では安定化した財政基盤の維持はもとより、持続可能な運営をするべく各種計画を立てております。ポイントとしては、
・第21期で公開した成果物のフォローアップ
・若手の活動支援を引き続き行い、各分科会やWGとの連携や横断的な活動を広げてもらい、IDF全体に若返りを促進する
・IDFの活動の重要な基盤である団体会員の増加について、施策を検討・実施する
・日本語解析性能評価について第21期では受験が無かったため、拡大策を検討・実施する
・DF資格試験について、基礎資格受験者数の増加に向けた施策を検討・実施するといった課題への対応となります。
このほか、第21期で計画した「固定費圧縮のために適切な規模の事務所への移転」についてもこの3月末で目処が付き、第22期の5月に事務所の移転作業を実施することとなりました。
また、これからご案内する5月の第22期総会では2年毎となる理事の改選も行われる予定です。
新しい事務所と、新たな運営体制で第22期をフレッシュな気持ちで始め、さらなる成果を出すことができればと思います。
皆様、第21期のIDFの各種活動へのご参加、ご協力誠にありがとうございました。第22期も引き続き、ご参加、ご協力頂けますようよろしくお願いいたします。
【著作権は、植草氏に属します】