コラム第913号:「ランサムウェア事案とランサム事案の違い」
第913号コラム:北條 孝佳 理事(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 パートナー 弁護士)
題:ランサムウェア事案とランサム事案の違い
1 ランサムウェア事案
多くの組織において「ランサムウェア事案」が発生していることは周知の事実である。しかし、現在では、ランサムウェアを用いない「ランサム事案」も少なからず発生している。サイバーセキュリティ領域では、「ランサムウェア事案」と「ランサム事案」という用語があまり区別されずに用いられることが多いものの、法的対応、被害実態、政策上の位置付けでは異なる意味として使われることもある。
特に、近年発生している「暗号化を伴わない身代金要求型サイバー攻撃」(国内では「ノーウェア・ランサム」と呼ばれる。)により、従来の「ランサムウェア事案」の定義では実態を捉えきれない状況が生じている。本コラムでは両者の違いを整理する。
