法務・監査 分科会
(各分科会の活動内容についてはこちらをご覧下さい)
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当日投影致しました資料とは別に、公開用資料を下部 ■講演資料 にて公開しております。
ご講演では、最新のストーカー規制法に関する最高裁判決の事例や、現在の法律によって起こり得る想定事例のご紹介とご見解等、専門的にお話して頂きました。質疑応答では多くの方がチャットや音声にてご質問・ご意見をくださり、大変有意義な会となりました。
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開催日時:2020年9月8日(火) 19:00~21:00
テーマ:「ストーカー規制法最高裁判決から考える今後の制度のあり方」
■講師:
(1)尾崎 愛美 氏(杏林大学 総合政策学部 講師)
(2)橋本 広大 氏(慶應義塾大学大学院 法学研究科 助教)
■ご講演内容
2020年7月30日に出されたストーカー規制法に関する2つの 最高裁判所の判決では、別居中の当時の妻及び元交際相手の車両に GPS機器を密かに取り付け、車両の位置を探索して各人の動静を 把握した行為について、ストーカー規制法2条1項1号の「住居等の 付近において見張り」をする行為に該当しないとした原審の判断が 維持されました。両判決に対しては、同法の解釈としては妥当ではある ものの、技術の進歩に伴うストーカーの手法の変化に法が対応できて いないとの批判が相次いでおり、法改正の必要性が指摘されています。 そこで、第17期1回目の法務・監査分科会では、まずこの事件と判決を振り返り、今後の技術の進歩に伴い、類似事例においてどのような法制度が相応しいのかを検討し、新しい法制に際してIDF研究会としてどのようなことが提言できるか検討してみたいと思います。前半にて、小山剛=新井誠=横大道聡編『日常のなかの〈自由と安全〉』(弘文堂、2020年)において、本件下級審判決についての御論稿「ストーカー行為の刑事規制について -GPS機器を用いた位置情報取得行為に関する事例を素材に-」を執筆された橋本広大氏よりこの事件と判例を改めて振り返り、後半にて尾崎幹事進行の下、法務・監査分科会の幹事を中心にミニ・パネルディスカッションを行います。
■講師紹介
(1)尾崎 愛美 氏(杏林大学 総合政策学部 講師)
慶應義塾大学大学院 法学研究科 助教
慶應義塾大学大学院 法学研究科 後期博士課程 単位取得退学
株式会社KDDI総合研究所 アナリスト
専門は、刑事訴訟法、情報法、憲法。
(2)橋本 広大 氏(慶應義塾大学大学院 法学研究科 助教)
慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了。修士(法学)。
立正大学 経済学部 非常勤講師
法政大学 キャリアデザイン学部 兼任講師
専門は、刑法で、テロ対策、国際組織犯罪を中心に研究。
外務省 総合外交政策局 国際安全・治安対策協力室 テロ対策専門員
■参加人数 42名
■参加費 無料(要事前登録)