第690号コラム:「包括的なサイバーセキュリティには、強固なリーダーシップが必要です。」
第690号コラム:名和 利男 理事(株式会社サイバーディフェンス研究所 専務理事/上級分析官)
2020年10月14日、米国ニューヨーク州 金融サービス局が、「Twitter Investigation Report」というタイルとで、同年(2020年)7月に発生した「Twitter社のサイバーセキュリティインシデント(以下、Twitter Hack)の調査レポート」を公表した。
Twitter Hack は、2020年7月15日、17歳のハッカーとその共犯者がTwitter社のネットワークに侵入し、知名度の高いユーザーに割り当てられた数十個のTwitterアカウントを掌握したインシデントである。ハッカーたちは、数時間にわたり、著名人のアカウントを次々と奪い取り、「ビットコインを2倍にする」という詐欺をツイートするなど、世界中が注目した。この数時間の間、Twitter社はこのハッキングを止めることができなかった。