第42号コラム「最近のネット記事投稿で気がついたこと」

第42号コラム: 萩原 栄幸 氏(ネットエージェント株式会社 取締役)
題:「最近のネット記事投稿で気がついたこと」

縁あって昨年11月からITmediaに投稿記事を毎週掲載させて頂いている。思えば週間記事というのは以前私がまだペンネームを書籍ごとに多用していた時期に金融機関であれば必ずといっていいほど購入されていた「週刊金融財政事情」の「情報セキュリティ入門」20回シリーズ以来である。(当時のペンネームは山岡俊一)ただし、実際に行って気がついたのだが「紙」と「ネット」の違いに今更ではあるがびっくりした。
当時は原稿を作成後たとえ週刊とはいえその後校正、版下確認など何回かの確認作業がありやっと印刷という感じであったのでどんなに原稿が遅れても印刷所の持ち込み3日前くらいでないとその他の作業が完了しなかった。ところが現在のネットはどうか・・・
びっくりしました。確認作業は全くなし。私が原稿を書くのが遅延しても催促の電話もない。黙っていたら投稿記事がアップする火曜日の早朝の前日頃にやっと「原稿まだですか?」という問い合わせがあった!つまり今まで必至に守っていた「原稿はアップの1週間前に必着のこと!」というのがめちゃくちゃに「さばを読んで」いたのである。

第41号コラム「非常に悩ましいが、嘆いてばかりでもはじまらない!!」

第41号コラム:向井 徹 理事 (株式会社リアリット 代表取締役副社長兼グループCOO)
題:非常に悩ましいが、嘆いてばかりでもはじまらない!!」

ある会合で「最近、自分はいったい何屋か?よく解らなくなった」という人が多くなっているという話題で盛り上がりました。

IDF会員のみなさんの中にはいらっしゃいませんか?

実は私もそうなのですが、身近な経営者の中にはこのような人が少なからず居ます。

景気の極端なスローダウンが進み、どこの現場でもパートさんの削減や派遣社員切りなどでどんどん人が少なくなっています。そうなると正社員が対応しなければならない業務範囲がグンと増える訳ですが本来の業務が決して暇だったわけではないのですぐに穴埋めができるわけではありません。急いで現場に入ることになった社員は「見たことも聞いたこともない業務」が山ほどあっててんてこ舞い。
たびたびスタックしたり、時には大きなトラブルになったりで四苦八苦することになります。
こういう状態が長引くと体調を壊したり、中には心の病になる人も出てきます。

第40号コラム「メモリダンプとフォレンジック」

第40号コラム:松本 隆 理事(ネットエージェント株式会社 フォレンジック調査部 部長)
題:「メモリダンプとフォレンジック」

コンピュータ・フォレンジックの手法を用いて調査を行う際に、揮発性情報、特にメモリに展開されたアプリケーションの解析をどのように行うかという点は、重要な課題と考えられます。

「証拠収集とアーカイビングのためのガイドライン(RFC 3227)」にも述べられていますが、証拠を収集する際には、揮発性の高いものから低いものの順に取得するという約束ごとがあり、その手法も明確になっています。

しかし、取得した揮発性情報のダンプファイルをどのように調査に結び付けるかといった点に関しての明確な取り決めは、私の知る限り殆ど存在していません。
その理由のひとつとして、これまではハードディスク上に存在する痕跡を確認することにより調査の目的を達成することが多く、現実的にメモリ解析まで行う案件が非常に限られていたことがあります。
また、通常メモリ解析は、アプリケーションのデバッグなどに用いることが一般的で、フォレンジック用途に適した解析ツール自体が不足していたことなどが挙げられるのではないでしょうか。

第39号コラム「身近に感じる情報セキュリティ」

第39号コラム:山本 貴志 幹事(株式会社NTTデータ)
題:「身近に感じる情報セキュリティ」

最近とみにSaaS(Software as a Service)やクラウド・コンピューティングという言葉を耳にする機会が多くなりました。従来からの情報システムを「保有する」という考え方から、その機能をサービスとして「利用する」という方向へシフトしてきていると感じます。

一例に過ぎませんが、グーグルの「Google Apps」、アマゾンの「EC2」、セールスフォースドットコムの「Force.com」などのサービスを、既に国内外の大手企業が基幹システムやインフラに活用するといったケースも、多く報じられるようになり、国内外の様々な事業者もトレンドに乗り遅れるなとばかりに類似、関連サービスを提供しています。

確かに、SaaSやクラウドのメリットは大きいかもしれません。サービス事業者が提供するコンピューティング・リソースやプラットフォーム、アプリケーションサービスを、「使いたい時に」「必要な分だけを」「低コストで」利用可能となるからです。これまで、情報システムに膨大な経営資源を投下し続けてきた企業にとって、コストパフォーマンスを飛躍的に高める有効な選択肢となります。利用者の視点でも、業務環境・要求の変化に迅速に対応したサービスが期待できます。

第38号コラム「コンテンツ規制に法律家が躊躇するのは」

第38号コラム:大橋 充直 氏(ハッカー検事)
題:「コンテンツ規制に法律家が躊躇するのは」

1 はじめに
インターネットは,携帯電話の普及に比例して,日本の市井の民の生活の中で重要なインフラとしてどっかりと根を降ろした。私も,銀行送金や航空券の入手で窓口に並ばなくなって久しい。古本屋めぐりや本屋で新刊漁りもしなくなり,ネットショップで気軽に見つけて宅配してもらう生活にどっぷり浸ってしまった。仕事や研究活動でも,「図書館通い」という言葉が死語か古語となり,とりあえずググることから始まり,「ネ申(ウィキペディア:Wikipedia))」に聞いてみれば,専門分野の相当深いことまで瞬時に情報が手に入る時代となった。インターネットを含むコンピュータ・ネットワーク・システムは,人類で最も至福をもたらす人生ツールorインフラ資源と言ったら褒めすぎであろうか?
しかしながら,負の面もクローズアップされ,飛ばし携帯や振り込め詐欺そして薬物密売において犯罪手口の重要なインフラとなってしまったし,有用なコミュニケーションツールであるはずのものが,言葉の暴力による犯罪被害の重要なインフラとすらなってしまったことは悲しいことである。
学校裏サイトという掲示板イジメがマスコミの俎上に乗り,被害者の自殺に続いて,責任を感じた加害者も自殺する事態に至った。それが2008年3月に報道された「同級生傷つけるメール苦に自殺」事件である()。米国では早くも2006年11月にABCニュースが「インターネットいじめ(インターネット・ハラスメント)」や「サイバーいたずら(サイバー・ホックス)」による自殺事例に関して特集の報道をしている。この事案は,13歳の女性が,ネットワークサイト「My Space」経由で「16歳のキュートな少年ジョッシュ・エヴァンス」を詐称した実は大人の女性から,ネットで友達になるふりをされて接近された後に誹謗中傷されたため,自宅で自殺したというものである(「Town Rules Internet Harrassment a Crime Girl’s Suicide Prompts Vote, Online Badgering Ruled Illegal 」,「Parents: Cyber Bullying Led to Teen’s Suicide Megan Meier’s Parents Now Want Measures to Protect Children Online」)。