第37号コラム「携帯電話の契約者IDとプライバシー」
第37号コラム:上原 哲太郎 理事(京都大学 学術情報メディアセンター 准教授)
題:「携帯電話の契約者IDとプライバシー」
(このコラムが配送される頃にはもうずいぶん遅ればせですが)あけましておめでとうございます。新年を迎えてめでたい気分のはず・・・だったのですが、個人的には正直なところあまり祝う気分になれずにいます。昨年、急激に悪化した経済状況が身近にもいろんな形で波及してきているためです。地方自治体では税収の急減少で投資計画の見直しが必要になりそうで、それにつれて私個人として力を入れてきた自治体情報セキュリティの支援活動も影響を避けられそうにありません。市場経済とはこれまで無縁だった大学での研究ですら、企業との共同研究を中心に影響を受け始めている状況でして、当分落ち着かない日々が続きそうです。
とはいえ、営利企業に勤めておられる皆さんの大変さは私の比ではないでしょう。見聞きする限りですが、巷で騒ぎになっている製造業だけではなく、IT産業も大変な不況になったように感じます。こんな状況ですと、各企業は情報セキュリティ確保、コンプライアンス確保やCSRへの投資をどうしても削らざるをえないのではないでしょうか。そのことが引き起こす社会的ITリスクの高まりを憂慮しながら迎える新年になってしまいました。
