第40号コラム「メモリダンプとフォレンジック」
第40号コラム:松本 隆 理事(ネットエージェント株式会社 フォレンジック調査部 部長)
題:「メモリダンプとフォレンジック」
コンピュータ・フォレンジックの手法を用いて調査を行う際に、揮発性情報、特にメモリに展開されたアプリケーションの解析をどのように行うかという点は、重要な課題と考えられます。
「証拠収集とアーカイビングのためのガイドライン(RFC 3227)」にも述べられていますが、証拠を収集する際には、揮発性の高いものから低いものの順に取得するという約束ごとがあり、その手法も明確になっています。
しかし、取得した揮発性情報のダンプファイルをどのように調査に結び付けるかといった点に関しての明確な取り決めは、私の知る限り殆ど存在していません。
その理由のひとつとして、これまではハードディスク上に存在する痕跡を確認することにより調査の目的を達成することが多く、現実的にメモリ解析まで行う案件が非常に限られていたことがあります。
また、通常メモリ解析は、アプリケーションのデバッグなどに用いることが一般的で、フォレンジック用途に適した解析ツール自体が不足していたことなどが挙げられるのではないでしょうか。
