「法曹実務者」分科会
(各分科会の活動内容についてはこちらをご覧下さい)
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当日配布致しました資料及びご講演風景を公開いたします。
※本ホームページに記載している資料及び写真の無断転載および複製を禁止致します。

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※会場のシティユーワ法律事務所(9階ホール・70名余収容)へのご入場は、コロナ感染防止のため参加者が十二分に距離をとっていただく関係から、15名迄に制限させていただき、Web配信を同時に行いました。

開催日時:2020年10月26日(月) 19:00~21:00
題目:「模擬裁判 ~ AI開発契約に関わる紛争事例を想定して ~」
開催場所:シティユーワ法律事務所 9階ホール
※参加費無料(要事前登録)

■講師

後藤 大 弁護士(晴海パートナーズ法律事務所 東京弁護士会)

渡邊 道生穂 弁護士(HEROZ株式会社 東京弁護士会)

森田 岳人 弁護士(松田綜合法律事務所 東京弁護士会)

■ご講演内容
技術革新に伴いAIが社会に浸透していく中、多くの企業が、業務効率化や自社サービス提供のためにAIを活用しています。それに伴いAI開発における契約実務も少しずつ浸透し始めている状況ですが、AIに関する法整備は不十分な状況です。加えて、企業の法務担当者が、AIの開発手法や工程を理解しないまま契約交渉にあたっている実態も少なからず存在し、契約交渉も難航する傾向にあります。
講師らが所属する東京弁護士会のリーガルサービスジョイントセンターAI部会では、2019年7月と10月の2回にわたり、契約交渉にあたる法務担当者や弁護士がAIの開発工程を理解し、紛争予防に資する契約交渉がなされるべく、AIの開発契約に関する模擬裁判を実施しました。
模擬裁判においては、AIのしくみやAI開発工程等の知識を整理したうえで、従前のシステム開発で使用されている契約条項を用いて、AI開発における原告・被告双方の主張を戦わせました。AI開発の特性を反映していない契約を締結した場合に想定されるリスクを浮き彫りにし、AI開発契約と従前のシステム開発との違いが明確になるようにしました。
また、実際に裁判官を退官した弁護士を裁判官役として招き、AI開発実務において想定されるユーザとベンダ双方の主張を踏まえながら、法解釈から想定されるリアルな争点整理と和解交渉が行われました。
パネルディスカッションにおいては、判決の見通し、契約交渉上の注意点、AI倫理などのホットイシューについて議論が交わされました。
日本では、AI開発契約に関わる裁判例は少なくとも公になっているものはまだありません。上記模擬裁判は、AI関連紛争の先例となりうるもので、高い評価をいただきました。今回開催されるIDF法曹実務者分科会では、上記の模擬裁判を少しアップデートして再現させていただき、分科会の皆様と一緒にAI開発契約やその交渉過程に関する議論をしたいと存じます。

■講師紹介
講師の後藤大弁護士、渡邊道生穂弁護士、森田岳人弁護士は、いずれも東京弁護士会のリーガルサービスジョイントセンターAI部会に所属する弁護士です。同部会は2017年に設立され、AIに関心が高い弁護士が集まり、調査・研究・講演・執筆などの活動をしてきました。AIの開発・研究を行っている企業、日本弁理士会、一般社団法人日本ディープラーニング協会等との勉強会を開催したり、AI・EXPOといった展示会に出展してAIと法について広報活動を行ったりもしています。

■ご講演資料

■ご講演風景

■開催場所
シティユーワ法律事務所 9階ホール 地図はこちら
住所: 東京都千代田区丸の内2-2-2 丸の内三井ビル9階ホール
【ビル北側玄関から入って正面のエレベーターでそのまま9階まで上がって下さい。】
千代田線「二重橋前」4番出口徒歩0分、JR線「東京」丸の内南口徒歩4分

■参加者数
会場・WEB視聴 計82名

■参加費 無料(要事前登録)