「デジタル・フォレンジック優秀若手研究者賞」は、デジタル・フォレンジック研究の活性化を目的として、デジタル・フォレンジックに関する優れた若手研究者を表彰するために、IDF第14期(2017年度)に初めて設けられ、以後、毎年、デジタル・フォレンジック・コミュニティの場で表彰式を実施致してきております。
本年も「第19期デジタル・フォレンジック・コミュニティ2022 in Tokyo」にて、6回目となる表彰式を行います。

最優秀賞:
蔦 大輔 様(森・濱田松本法律事務所、弁護士)
「サイバーセキュリティ基本法と刑法」「個人情報データベース等の保護と秘密保持義務」
(受賞理由)
サイバー犯罪に関する刑法上の規定とサイバーセキュリティ基本法の概念について整理しサイバーセキュリティ基本法が実務上も具体的機能を果たしていることを論証したほか研究の成果をサイバーセキュリティの政策や実務に反映させていることから「最優秀賞」とした。

優秀賞:
天笠 智哉 様(静岡大学大学院 総合科学技術研究科 情報学専攻)
「Proof of Workを用いた検証可能なデバイスフィンガープリントの提案」
(受賞理由)
デバイスフィンガープリントへのProof of Workの導入を提案し攻撃者による偽装が困難で誰もが真正性を検証することができるデバイスフィンガープリントの実現方法を提案しデジタル・フォレンジック技術の高度化に関する貢献をおこなったことから「優秀賞」とした。

優秀賞:
高木 泉希 様(東京電機大学大学院 工学研究科情報通信工学専攻)
「Automated Collection of Redirect Chains from Search Results Pages to Prize Scam Pages」
(受賞理由)
Power Automate Desktopを用いて検索ページから詐欺サイトに至るリダイレクトチェーンの記録を自動収集するツールを試作し当選詐欺を構成するサイトの特徴を収集することができることを示した。これはフォレンジック調査を行う際に必要な基本データとして活用できるものであることから「優秀賞」とした。