第6期
第68号コラム「韓国サイバー攻撃対応に見るフォレンジック」
名和 利男 氏 (株式会社サイバーディフェンス研究所)
2009年7月上旬、韓国において大規模なサイバー攻撃が発生しました。各所で大きな話題となりましたが、日本国内に、この攻撃の全体像を説明するような情報が少なく、そこから得られたことなどが、今後に活かされないのではないかと危惧しています。
第67号コラム「プライバシー情報保護に関する一考察」
澤田 忍 氏 (株式会社 NTTデータ)
■イギリスの監視カメラ
最近イギリスに行く機会があり、その品格のある街並みに感銘を受けつつ、設置されている監視カメラが少し気になった。ロンドン名物の赤い2階建てバスのカメラを見たときは、
第66号コラム「メディカル・フォレンジック・システムの展開」
吉崎 徳彦 氏 (KSオリンパス(株) 医療機器本部企画部MFSグループ)
メディカル・フォレンジック・システム(MFS)という動画ファイリングシステムを展開させていただいた状況に触れさせていただきます。医療機関では、患者への説明や研究のため、映像記録をDVDなどでデータを記録することが現在まで一般的であると考えています。
第65号コラム「日常生活の中のフォレンジック」
藤村 明子 氏 (NTT情報流通プラットフォーム研究所 情報セキュリティプロジェクト セキュリティ社会科学グループ)
今回は、フォレンジックの目的物の一つとしてのライフログを考える契機として、我々が日々の生活の中で何気なく残している記録と記憶について少し考えてみたい。
少し前のことになるが、”青木直己『幕末単身赴任 下級武士の食日記』生活人新書 日本放送出版協会”という本を読む機会があった。
幕末、紀州和歌山藩には酒井伴四郎という若い武士がいて
第64号コラム「DNA鑑定、ブラック・ボックス、信頼性」
林 紘一郎 氏 (情報セキュリティ大学院大学 学長)
足利事件においてDNA鑑定の信頼性が問われたことは、私たちフォレンジックに関心を持つ者にとって、貴重な研究材料になる。現代社会は数多くの技術に依存しているが、技術が高度化すれば、ブラック・ボックス化は不可避である。一般の人がその信頼度を判断することは難しく、専門家と呼ばれる人でさえ、時として盲信する恐れがある。そうならないためにはどうしたら良いか、を一緒に考えたい。