コラム第875号:「公職選挙と情報流通プラットフォーム対処法」
第875号コラム:小向太郎 理事(中央大学 国際情報学部 教授)
題:「公職選挙と情報流通プラットフォーム対処法」
多くの人々が、SNSやネットニュースから世の中の動きを知るようになっている。一方で、ネットの情報は信用できないと思っている人も少なくない。SNS上では、事実と異なる情報や、人々の感情をあおるセンセーショナルな投稿が数多く出回っている。
こうしたネット上の情報は、公職選挙にも影響を与えている。2024年の東京都知事選挙や衆議院選挙では、SNSを戦略的に活用した政党や候補者が注目を集めた。兵庫県知事選挙では、議会の不信任決議により辞職した前知事が再出馬し、メディアの多くの予想に反して再選されたが、ここでもネットで拡散された情報が選挙結果を大きく左右したといわれている。