コラム第762号:「ウクライナ戦一年を機にサイバー戦法規を改めて考える」
第762号コラム:須川 賢洋 理事(新潟大学大学院 現代社会文化研究科・法学部 助教)
題:「ウクライナ戦一年を機にサイバー戦法規を改めて考える」
ロシアとウクライナの戦争(※あえて”戦争”と呼ぶこととする)が始まって一年以上が経過した。現代戦においては「5th Domain」とか「第5の戦場」などと呼ばれるサイバー空間での戦いが重要な要素であることは今更言うまでもない。IDFが開催するデジタル・フォレンジック・コミュニティでも2017年には、中谷和弘東大教授にサイバー戦における交戦規定(広義の国際法)である『タリン・マニュアル2.0』について講演いただいているし、5番目のセキュリティ系温泉シンポジウムは「サイバー防衛シンポジウム熱海」と銘打って文字通りサイバーディフェンスやサイバー安全保障を議論の中心に据えている。