第482号コラム「『匿名加工情報』と『非識別加工情報』」
須川 賢洋 理事(新潟大学大学院 現代社会文化研究科・法学部 助教)
「匿名加工情報」という言葉をご存じだろうか。改正個人情報保護法が去る5月30日から施行されたことはもはや多くの人が知っているだろうし、新たに「個人識別符号」や「要配慮個人情報」などといった概念が追加されたことを知っている人も多いと思う。しかし、同時にこの「匿名加工情報」なるものも、同法に新たに組み込まれたことを知らない人は意外と多いのではないかと思っている。そしてこの言葉を聞いたことのある人でも匿名加工情報がどのような性質のものなのか、どうやって作成するかまでを理解している人は少ないであろう。今回は、この「匿名加工情報」と他の類似の言葉をいくつか紹介してみたいと思う。
