539号コラム:丸谷 俊博 理事・事務局長(株式会社フォーカスシステムズ 新規事業推進室 室長)
題:「第15期活動状況とIDF講習会、コミュニティ2018等」

日の暮れるのが日々早まり、秋が一層深まって参りましたがIDF会員各位におかれましては、各所にてお元気にご活躍中のことと拝察致します。

さて、第15期のIDF活動は、総会時に新設を報告致しました「法曹実務者」分科会活動による法曹分野へのDF普及・啓発(裁判手続きIT化等の流れにも併せて)の推進や経産省の「情報セキュリティサービス審査認定」制度に「デジタル・フォレンジック」が含まれ、その基準内容等にIDF活動や「証拠保全ガイドライン」「日本語処理解析性能評価」が表記される等に象徴される新たな活動展開が始まると共に通信ネットワーク環境や記録媒体環境の変化とフォレンジック調査環境の変化に対応した「証拠保全ガイドライン」内容の大幅改訂のスタート、医療分野でのAIホスピタル事業等に向けた提言検討等の既存分科会・WG活動の新たな展開も始まっています。また、日本語処理解析性能評価の継続実施(Nuix、Final Forensics)等、地味ですが着実な活動も進んでおります。この他、2019年春季の刊行を目指してDF新刊本の執筆もスタートしています。これらの各種活動を企画・推進して頂いております役員、主査・幹事及びこれらにご参加頂いている有志会員、省庁オブザーバーの方々や団体会員各社に厚く御礼申し上げます。

毎年9月に実施するIDF講習会は、今年で第8回目を迎え、評価と期待が定着してきておりますが、来年は2019年9月5日(木)、6(金)に通常コースをTKP市ヶ谷で開催することを決定しております。団体会員各社による簡易トレーニングもこの週で設定して頂きます。団体会員各社には例年通り2019年3月にコース引受企業募集連絡を行いますので多くの引受申込を期待しております。開催情報公開と参加受付も例年通り2019年6月からを予定しています。

12月のコミュニティ2018は、参加募集や協賛の受付中ですが、本メルマガでは、コミュニティ2018についてお知らせ致しますので、既にコミュニティへ参加申込をされておられる方は、同僚・知己等にご紹介頂き、まだ参加申込をされておられない方は、早めの参加申込をお願い致します。尚、コミュニティ2018の開催内容やプログラムに関しましては、コミュニティメルマガ第1号~第3号で紹介しておりますので下記をご覧下さい。

第1号:開催案内     https://digitalforensic.jp/2018/09/03/com-2018-mlmg01/
第2号:1日目プログラム https://digitalforensic.jp/2018/10/11/com-2018-mlmg02/
第3号:2日目プログラム https://digitalforensic.jp/2018/10/15/com-2018-mlmg03/
臨時:2日目講師交代に伴う一部変更 https://digitalforensic.jp/2018/11/02/com-2018-mlmg-rinji/

コミュニティ2018のテーマは、「デジタライゼーション×デジタル・フォレンジック」としました。これは世界的なデジタライゼーションの流れから、あらゆるものがデジタル化され、ネットワークやクラウドで繋がってゆくなかでデジタル・フォレンジックもファスト・フォレンジックを始めとする技術動向や対象とするインシデントや脅威情報について知り、また司法のIT化と法制度整備、金融界での仮想通貨やブロックチェーン等に関する動向を知り、これらへの対応について検討したいと考えて設定したテーマです。

このテーマと趣旨に合わせて各分野の第一線の講師の方々を招請すると共に「研究会1」「研究会2」で本テーマの掘り下げ検討と提言を行います。また、昨年に続き12/11(火)に「優秀若手研究賞」表彰と来場者参加のDF普及状況に関する「WEBアンケート」を実施致します。
※講演:(講演概要等は、コミュニティメルマガ第2号、第3号、臨時をご覧下さい)

講演1:三好 克幸 氏
((公財)金融情報システムセンター 監査安全部 サイバーセキュリティ対策室 室長)
演題:「サイバー攻撃の動向と金融機関等における対応態勢の整備について」

講演2:杉山 一郎 氏(EY 新日本有限責任監査法人 Forensics事業部 プリンシパル)
演題:「Fast Forensics~インシデント発生時の初動対応」

講演3:楠 正憲 氏(Japan Digital Design(株)CTO 業務開発部長)
演題:「デジタライゼーションにおける仮想通貨とブロックチェーン」

講演4:手塚 悟 氏(慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授)
演題:「国際連携を踏まえたトラストサービスとトラスト基盤」

※研究会等:(講演概要等は、コミュニティメルマガ第2号、第3号をご覧下さい)
研究会1 :「ファスト・フォレンジックの実務適用」
座 長 :名和 利男 氏((株)サイバーディフェンス研究所 専務理事兼上級分析官)
パネリスト :楠 正憲 氏(Japan Digital Design(株)CTO 業務開発部長)
杉山 一郎 氏(EY新日本有限責任監査法人 Forensics事業部 プリンシパル)
中井 大輔 氏(金融庁 総合政策局 リスク分析総括課 情報・分析室長)

研究会2 :「デジタルファースト法案整備に求められるもの」
座 長 :湯淺 墾道 氏(情報セキュリティ大学院大学 学長補佐)
パネリスト :吉峯 耕平 氏(田辺総合法律事務所 パートナー弁護士)
小木曽 稔 氏((一社)新経済連盟 事務局 政策部 マネージャー)
川村 尚永 氏(内閣官房 日本経済再生総合事務局 参事官)

【講師の交代について】

12/11(火)「講演4」の講師としてパンフレット第1版、第2版及びコミュニティ2018HPに掲載しておりました自由民主党の高市早苗氏(演題「サイバーセキュリティ対策の強化を急ごう」)は、高市氏が議院運営委員長に就任したため、昼間に国会を離れることができなくなりましたので講師を変更し、当研究会理事を務めて頂いております手塚悟氏(慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授)に「講演4」を実施して頂くことになりました。止むを得ない事情とご理解頂きたいと思います。

では、今年もコミュニティ2018に多くの会員、オブザーバーにご参加頂くと共に皆様の同僚、知己等にも参加を勧誘して下さいますようお願い致します。

この他、新たな活動として10/25(木)に発信したコラム第537号「事務局便り」にも記載してありますが「法曹実務者」WGによる日弁連部会や大阪弁護士会でのDF研修講演会の実施が決まっている他、2019年2月19日(火)に立命館大学「いばらきフューチャープラザ」のカンファレンスホールを使用して開催する「デジタル・フォレンジック・コミュニティ2019in 関西」の企画とプログラム編成等を進めており、11月中下旬には、会員・オブザーバーの皆様に開催案内を発信できる見込みです。特に中部圏、関西圏以西の会員の皆様にご参加頂きたいと思います。楽しみとして下さい。尚、この大阪でのコミュニティ開催は、東京以外で開催するコミュニティの試金石とする予定で、上手くゆけば、来期から他の地域での開催も具体化したいと考えております。

最後にIDF会員、オブザーバーの皆様には、引き続き、各種IDF活動への積極的なご参加とご支援をお願い致します。また、皆様からの各種ご提案等が御座いましたら、IDF事務局( office@digitalforensic.jp )へお知らせ下さい。IDF事務局または理事会にて検討し、対応して参ります。今後とも宜しくお願い致します。

【著作権は、丸谷氏に属します】