第696号コラム:「日本の漏えい情報を狙うバイヤーたち」
第696号コラム:松本 隆 理事(株式会社ディー・エヌ・エーシステム本部 セキュリティ部)
アンダーグラウンドには、企業や組織から漏えいした情報を取り扱うリーク情報専門のコミュニティがいくつも存在する。そこで商品としてやり取りされる情報は、信頼できない怪しいものが大半である。しかし、中には攻撃グループに直結するブローカー(攻撃グループとの取引を仲介する業者)が取り仕切る、出処が確かなものもある。そのような数少ない「当たり」を探して買取りスレッドを立てるのがバイヤーだ。バイヤーはデータの提供元と交渉し、レピュテーション情報を調べ、入手したサンプルデータを分析し、自分の目利きを信じて商品を購入する。