第706号コラム:「4月(予定)の『サイバー警察局』創設等に期待する~~ 実働部隊活動の中核として ~~」
第706号コラム:西川 徹矢 理事(笠原総合法律事務所 弁護士)
昨年6月24日、警察庁は、我が国の警察組織を大幅に改変することを公表した。これは、新型コロナウイルス感染症を契機とした社会のデジタル化に伴い、サイバー空間の「公共空間化」の進捗、サイバー攻撃の潜在化リスクが一段と高まったこと、更には、国家を背景にしたあからさまなサイバー攻撃の増長や悪質なマルウエアによる攻撃手法が拡大するなどによって、サイバー空間をめぐる社会的な脅威が極めて深刻な情勢になったことを受けたものである。この種の犯罪あるいはこれに類する行為による脅威に対する本格的かつ強力なオペレーション機能を増強した組織の創設等を目指した大改革を企図したものである。
第704号コラム:「コロナ禍での慶應義塾大学サイバーセキュリティ研究センター行事『第11回サイバーセキュリティ国際シンポジウム』について」
第704号コラム:手塚 悟 理事(慶應義塾大学 環境情報学部 教授)
2015年8月に、慶應義塾大学は全塾研究センターとして「サイバーセキュリティ研究センター」を設立しました。その記念行事として2016年2月に開催したサイバーセキュリティ国際シンポジウムを皮切りに、毎年シンポジウムを行ってきました。昨年10月に「慶應義塾大学サイバーセキュリティ研究センター行事『第11回サイバーセキュリティ国際シンポジウム』を開催しましたので、この内容についてご紹介します。
第703号コラム:「スタンダード・プリコーション」
第703号コラム:和田 則仁 理事(湘南慶育病院 外科 部長)
国内で、新型コロナウイルスの変異株の一つであるオミクロン株の初の市中感染が報告されたのが2021年12月22日です。1か月後の1月22日には国内の新規感染者数は54,570人と、これまでにないペースで爆発的に患者数が増加しています。無症状の感染者と接触してしまうことで、家庭内や職場、学校などで次々と感染が広まっていくようです。感染力が強いと表現されていますが、ウイルスを含んだ飛沫や、ウイルスで汚染された手指が口に触れるなどして感染するという基本は変わらないと考えられます。ただしウイルスを輩出している人が誰かわからない、そしてウイルスを輩出している人が周囲に案外たくさんいるということが問題のようです。それでも感染したくない、という場合に役立つのがスタンダード・プリコーションという考え方です。