第643号コラム:「米国で通信品位法230条の改正が議論されているのはなぜか」
第643号コラム:小向 太郎 理事(中央大学 国際情報学部 教授)
米国連邦議会で、通信品位法230条の改正が議論されている。通信品位法230条というのは、いわゆるプロバイダ免責(媒介者免責)を定めた条文である。議会上院は、11月29日に「230条の広範な免責は巨大IT企業に悪行を許しているのか?(Does Section 230’s Sweeping Immunity Enable Big Tech Bad Behavior?)」と題した公聴会を開き、フェイスブック、グーグル、ツイッターのトップを(オンラインで)呼びだしている。巨大ITプラットフォームが、そこで発信されている情報の内容について、あまりに無責任ではないかというのだ。
第641号コラム:「暗号学者の視た理念と現実(天国からの恩師のご下問に応えて)―『楕円曲線暗号から情報セキュリティ総合科学まで』」
第641号コラム:辻井 重男 理事 兼 顧問(中央大学研究開発機構 機構フェロー・機構教授)
1.究極の本人確認―本当に自分のカードか?
Q.君は、現役の頃は、大した研究をしていなかったが、最近は、究極の本人確認等について、一寸はマシな論文を書いたりしているようだな。
A.天国から見て頂いてお恥ずかしいですね。公開鍵暗号の秘密鍵に、マイナンバー・STR(DNA)を秘密に埋め込むと言う3階層公開鍵暗号の提案等しています。デジタル庁を設置するとか、日本も遅ればせながら、デジタル化に本腰を入れる気運が出て来たようですが、いろいろ難しい課題がありますね。