コラム
第396号コラム「フランス刑事法における電子情報の利用」
町村 泰貴 理事(北海道大学大学院 法学研究科 教授) フランスにおいても、当然のことながら、ネット社会の発達に伴ってネットを利用した犯罪は増大しているし、通常の犯罪にもネットが用いられるようになっている。そこで、電子データを対象とする刑事捜査の幾つかの側面を紹介する。
第395号コラム「新しい年を迎えて」
佐々木 良一 会長 (東京電機大学 未来科学部 情報メディア学科 教授) 皆様、2016年あけましておめでとうございます。 ご存知のようにデジタル・フォレンジックも本格的実用段階に入り、いろいろな局面で利用されています。日本年金機構に対する標的型攻撃や、「ベネッセ事件」に見られるようなインシデントレスポンスの一環でデジタル・フォレンジックが使われることが多くなっています。
第394号コラム「2015年のIDF活動を振り返って」
安冨 潔 副会長 (慶應義塾大学 名誉教授・弁護士) 恒例のデジタル・フォレンジック・コミュニティも本年で第12回を迎えることができ、「IoT/クラウド、M2Mのデジタル・フォレンジック」をテーマにこれからの情報技術の進歩と社会との関わりをふまえて、フォレンジック適用を技術的にも法制度整備的にも考えてゆかねばならない諸課題についての幅広い議論ができました。
第393号コラム「ソフトウェアと製造物責任法(PL法)の関係」
須川 賢洋 理事(新潟大学大学院 現代社会文化研究科・法学部 助教) 「製造物責任」や「PL」という言葉は頻繁に聞かれる言葉であるが、その割には正しく認識されていない制度の一つなのではなかろうか。結果として、「猫を電子レンジに入れて乾かした飼い主から訴えられた」などという都市伝説が流布してしまっている。
第392号コラム「守れるルールだけが守られる」
佐藤 慶浩 理事
(株式会社日本HP チーフ・プライバシー・オフィサー)
マイナンバー制度の導入や個人情報保護法の改正などにより、企業などの組織でそれらに関連する法令等を遵守するための対策として、組織で規程を定める機会がある。呼び方は、規程や規則、規約などさまざまなので、ここでは「ルール」と呼ぶことにする。
ルールを決めて、そのルールを守るというのは、当然のことのように思うかもしれないが、実際に実現することに苦労することもあるのではないだろうか。