コラム第807号:「医療AIとデジタルフォレンジック」
第807号コラム:和田 則仁 理事(湘南慶育病院 外科 部長)
題:「医療AIとデジタルフォレンジック」
一昔前、AIの応用で注目されていた分野の一つが画像認識でした。顔認証やOCRなどで日常生活にも広く導入されてきました。医療の世界では診断学の分野で大きく発展しました。従来診断学は医師の知識と経験がものをいう分野でしたが、AIの登場により、画像診断(レントゲン、CT、MRIなど)、病理診断、内視鏡診断においては既に専門医よりも正確に短時間で大量の画像を処理できるようになりました。もちろん現状はあくまで医師の補助として用いられ、医師の最終判断を必要としますが、極めて有用な情報が得られることには間違いありません。