コラム
第76号コラム「科学的証拠とデジタル・フォレンジック」
第76号コラム:安冨 潔 副会長(慶應義塾大学大学院 法務研究科、IDF副会長) 題:「科学的証拠とデジタル・フォレンジック」 1990年に発生したいわゆる足利事件では、当時導入されて間がないDNA型鑑定の結果が有力な有 …
第75号コラム「携帯電話機のフォレンジック被害?」
第75号コラム:大橋 充直(ハッカー検事、IDF会員) 題:「携帯電話機のフォレンジック被害?」 1 携帯電話機を利用したデジタル犯罪 携帯電話(機)は、電子メール機能とカメラ機能(写メ)が加わって、またたく間に普及し、 …
第74号コラム「プライバシとトレーサビリティ」
上原 哲太郎 理事(京都大学 学術情報メディアセンター、IDF理事)
ついに政権が交代しました。これまで大学や自治体での仕事を通じて、長い間に様々なことが制度疲労を起こしている現場を目の当たりにしてきた身としては、これを機にいろいろなことがよい方向に回り始めるのを期待せずにはおれません。ですが、その一方で前政権で決まったことのうち現政権が引き継ぐものと見直すものがどれなのか、依然はっきりしないので、不安に感じていることがあるのも事実です。
第73号コラム「文献にもるリスクと人間」
佐々木 良一(東京電機大学 未来科学部 教授、IDF理事)
デジタルフォレンジックを含むITシステムの「リスク」の研究をしている関係から、リスクに関連する文献を読むことが多い。リスク (risk) という言葉は、経済学、社会学、心理学など多くの分野で使われており、その定義は少しずつ違うが…
第72号コラム「情報新時代に求められる教養と人材育成―総合力と止揚力」
辻井 重男(IDF会長、中央大学 研究開発機構 教授)
下記の文章は、昭和16年12月8日、真珠湾攻撃成功のニュースに接したある文芸評論家の日記である。誰の文章かお分かりだろうか。
「妙に静かに、ああこれで言い、これで大丈夫だ、と安堵の念の湧くのを覚えた。この開始された米英相手の戦争に、予想のような重っ苦しさはちっとも感じられなかった。