第185号コラム「円と楕円、RSA暗号と楕円暗号―プラトンのイデアの視点から」
第185号コラム:辻井 重男 顧問(中央大学研究開発機構 教授)
題:「円と楕円、RSA暗号と楕円暗号―プラトンのイデアの視点から」
楕円暗号という公開鍵暗号があり、これはRSA暗号よりも格段に安全性が高い。
例えば、RSA暗号で鍵の長さが1024ビット必要なとき、楕円暗号なら160ビット位で足りる。RSA暗号の鍵長2048ビットに対しては、楕円暗号の鍵長200ビット弱が相当する。RSA暗号には円が対応し、楕円暗号には楕円が対応する。
楕円と一言でいっても、
離心率に応じて様々なものがある。離心率が0.5位のいかにも楕円らしい楕円もあれば、見た目には円と変わらない楕円もある。
今、宇宙の大きさほどの広がりを持つ円Cと2種類の楕円A、Bを考えよう。
楕円Aの離心率を0.5、Bのそれを(10の-80乗)と仮定する。宇宙には10の80乗個の素粒子があると言われているので、素粒子1個分ほど横に広がった楕円を想像してもらいたい。楕円Aから作成される楕円暗号は、円Cから作成されるRSA暗号よりも格段に強い。
