第92号コラム「企業活動における信頼性」

第92号コラム:伊藤 一泰 理事 (株式会社インターセントラル 常務取締役)
題:「企業活動における信頼性」

企業活動における信頼性の評価を論ずるケースが増えている。筆者の経験では、昔は信頼性というより「信用」の評価が一般的だった。すなわち、金融機関における与信業務(融資)の際には、企業の「信用」(収益力や財務内容など)を審査するのが主眼であって、信頼性の審査はあまり重要視されていなかった。せいぜい、経営者の風評や監督官庁に対し登録・免許がきちんとなされているかを確認するぐらいであった。

 

しかしながら、近時は、数字に置き換えにくい評価要素が増え、「信用」から信頼性への審査主眼のシフトが見受けられるようになってきた。ここでは、ひとつの参考事例として、「環境格付」[1](環境に配慮した経営の評価)について付言しておきたい。この場合、当然ながら、「信用」に問題ない前提で、さらに上乗せで、環境問題への取り組み姿勢などの企業活動に対して、信頼性の評価が行われている。いわば、CSR(企業の社会的責任)を評価するようなものである。