第132号コラム「グローバルな企業戦略におけるデジタル・フォレンジックの役割について」
第132号コラム:守本 正宏 理事(株式会社UBIC 代表取締役社長、IDF理事)
題:「グローバルな企業戦略におけるデジタル・フォレンジックの役割について」
サブプライムローン問題に端を発する世界同時不況は一旦終息したかのように見えましたが、ギリシャ問題がクローズアップされるや否や再び世界経済は先行き不安定な状況になりました。ギリシャ問題は金融システムの問題ではなく国家規模の赤字問題であるため、一時的に処置をしても根本の原因を治療できない限り、赤字が再生されるという問題です。現在は、先行き懸念が少し後退しているとはいえ、根本の治療には非常に長い時間と厳しい努力が要されるものであり、また同様の問題はスペインでも発生し、その後、各国の通貨安合戦なども始まり、今後どのような影響を世界経済に及ぼすかは予断を許さない状況だといえます。
経済が低迷しているような中でも、世界に進出している企業にはさまざまな深刻な法的問題に直面しています。たとえば、トヨタ自動車をめぐる「意図しない急加速」の問題や、メキシコ湾原油流出事故、日本の製造メーカー数社に対する価格カルテルの疑義、あるいは世界的企業同士の合併に対する競争法対応などです。
